2011/10/04
  • 理科(生物)
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フジツボって何者?

フジツボは、磯や港にいくと比較的簡単に出会える生き物です。
あまりに簡単に会えるので、じっくり観察したことはないかもしれません。
漢字で書く場合、中国から伝わった「藤壺」という書き方と、当て字で「富士壺」と書くこともあります。

「藤壺」は、藤製の壺に似ていたためか藤の蔓に似ていたことから名づけられた、という説があります。
「富士壺」という当て字が使われるようになったのは鎌倉時代以降。形が富士山に似ているからでしょうか。

さて、そんなフジツボは何の仲間だと思いますか?
1.貝
2.石
3.エビ・カニ

答えは3のエビ・カニで、甲殻類に含まれます。

 昔は、貝などの軟体動物と考えられていたそうですが、孵化すると「ノープリウス幼生」というエビやカニなどの甲殻類と同じような姿になることがわかり、甲殻類として分類されるようになりました。ミジンコのほうがより近い仲間す。

 ミジンコも甲殻類です。教科書や図鑑で拡大図を見ても、甲殻類だとは思わないかもしれません。フジツボの体のつくりをしると、確かにミジンコに似ています。

 フジツボは岩や船底、他の動植物にくっついて動かない「固着生物」です。動き回って繁殖相手を探すことはできません。でも、雌雄同体なので群生して、効率的な生殖を行います。岩や船だけでなく、くじらの皮膚にも固着します。日本では、種類によっては東北地方で食材として知られています。

 一方、フジツボは船底に付着して、水の抵抗が増えるので迷惑がられることもあります。小型のヨットやボートであれば、ゴリゴリと削り落とすことができますが、大きな船の場合はそういうわけにもいきません。そこで以前は毒性が強い有機リン化合物を塗ることでフジツボの付着を防いでいました。ところが、これが環境汚染につながり、今では使わないようにしています。

 フジツボは、水がないところでは、その動きを見ることができないので貝や石と思われていたかもしれません。石か何かが固まったうに見える周りの堅い部分も動物としてしっかりとしたつくりをしています。
そのつくりを知るのに、下に紹介するクラフト紙がよくできています。少し細かい作業になりますが、体のつくりを知ることができます。
「フジツボを組み立てながらその不思議な体の造りを理解しよう。
http://www.kitasato-u.ac.jp/fish/contents/lab/l22_n/paper%20craft.html
参考:『フジツボ:魅惑の足まねき』 倉谷うらら 岩波書店 784000074995