2011/10/04
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ワカメが悪者?

海藻のワカメのお話です。
日本では、汁物の具やサラダなどにして食べます。
健康食品としてもピュラーな食べ物です。
こうした食文化は日本と朝鮮半島に限定されていますし、固有種です。

日本人にとってはなじみ深いこのワカメが、「世界の侵略的外来種ワースト100」に選ばれています。
さらに、2004年には国際海事機関(IMO)が、環境に顕著な影響を及ぼす水生生物10種の1つとして選びました。

“Ten of the Most Unwanted” もっとも望まれざる10種
ワカメが悪者?

ヨーロッパやニュージーランド、オーストラリアの沿岸域で繁殖し、外来生物として問題になっています。
日本、朝鮮半島付近の固有種だったワカメがこうした遠い国々に運んだのは「バラスト水」だと言われています。

バラスト水とは、大きな船の重しとして使用される水のことです。
日本で組んだ海水にワカメの遊走子が含まれており、荷物を載せるときに水とともに放出されるて繁殖していると言われています。

現在、このバラスト水については国際条約が設けられ、50海里以上離れたところでバラスト水を交換する、バラスト水処理装置を使用する、などの対策が講じられています。
しかし、装置は高額であったり、管理が難しいのが現状です。

私たちはワカメを食す文化があるので、「(繁殖するなら)食べればいいじゃないか」と思うかもしれません。
しかし、先にも紹介したように、限定された地域の食文化です。
食べたことがない人にとってはヌルヌルとして気持ち悪いと思うかもしれません。
これまでになかった、食べ物でもない海藻が増殖した港では迷惑がられています。
また、生態系のバランスを脅かすことから、環境問題にも関わります。
また、いろいろな国が海を利用する際の国際的な取り決めなど、大きな課題を抱えています。