2013/08/23
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日本の水産業~養殖業:魚介類を増やす漁業の1つのスタイル~

水産業において重要な「養殖」を学ぶことができます。
養殖とは、有用な水生生物を食用などに利用するために区画された水域にて管理、育成することです。

・エサの給与の有無
 養殖は、管理の過程でエサを与えるか否かで形態が分かれます。海藻(コンブやワカメなど)や、貝類(アサリやカキなど)を養成する際は基本的にはエサを与えません。これを無給餌養殖と言います。一方、魚類(ブリ、マダイ、ウナギなど)や甲殻類(クルマエビなど)を養成する際にはエサを与え、成長を促進する必要があります。こうしたものを給餌養殖と言います。

・実施する水域での違い
 養殖は、淡水域から海水域までさまざまな水域で行われています。淡水域で行う養殖を内水面養殖と言います。コイやマス類、アユ、ウナギなどの魚類やシジミなど貝類が養殖されます。
 一方、海域で行う養殖を海面養殖と言います。ブリ、マダイ、カンパチなどの魚類、カキ、ホタテガイなどの貝類、クルマエビなどの甲殻類、ワカメ、コンブなどの海藻類といった具合に多種多様な水生生物が養成されています。
 最近では、海から遠く離れた場所で海生生物を養殖するという取り組みも進んでいます。これは管理に使用する飼育水を循環利用することで実現しているもので、閉鎖循環式陸上養殖と呼ばれています。この閉鎖循環式陸上養殖では、トラフグやアワビなどが養殖されています。

・天然種苗と人工種苗
 養殖業の多くは、かつては天然資源由来の水生生物を採捕し、それを養成していました。そのように天然に依存した種苗のことを天然種苗と言います。しかし、天然資源由来では安定的な生産が期待できないため、人為的に繁殖を試みる取り組みが進められました。そうした結果、人工的に種苗を作り出すことが可能となっています。種苗生産技術の確立しているマス類やマダイ、ヒラメ、トラフグといった魚類では、養殖の際に人工種苗が使われることがほとんどとなっています。