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2012/08/14
  • イベント

水槽を使って津波と海流を再現

2012年8月7日(火)

報告者:丹羽淑博(東京大学海洋教育促進研究センター)

東京大学理学部のオープンキャンパスにおいて津波と回転流体の簡単な実験のデモンストレーションを行いました。高校生を中心に約900名もの来場者がありとても盛り上がりました。

*津波の実験

水槽を使って...

この実験では、沖で発生した津波が岸近づくとどう変化するのかを調べるため、水槽の左半分を岸側、右半分を沖側と見なし、左半分の水深を右半分に比べ4分1程度に浅くしてあります。津波の伝わる速度は水深により変わり、浅いほど遅く伝わります。津波が水深の浅い岸側に来ると伝播速度にブレーキがかかり、その結果、前方に伝わる津波が渋滞を起こして津波の間隔(波長)が短くなり、より狭い範囲に津波のエネルギーが集中する様子を観察できます。高校生の皆さんには、はじめに前知識を入れずに観察してもらいましたが、素早い波の運動を捉えるのはなかなか難しく、沖側と岸側とで津波の伝わり方の違いに気づいた生徒は3分の1位でした。理論的には岸側で津波の波高が約1.4倍程度に増幅するはずだったのですが、摩擦や反射の影響により増幅効果がはっきり見られなかったのが残念でした。

*回転流体の実験

水槽を使って

この実験では、地球の自転の効果が海の流れにどのような影響を及ぼすのかを調べるため、レコードプレイヤーで回転させた水槽と回転させない水槽にそれぞれインクを垂らして流れの振る舞いの違いを見ました。水槽の中央にはハート型の平らな障害物が入っています。回転流体は水深を一定に保とうとする性質を持っています。そのため、障害物の内側の水は外側に出て行くのを嫌い、うまくいくと水槽の中にインクでハートマークを描くことができます。実験の詳細については

Rotating Fluid Exp.pdf

をご覧下さい。回転によって予想以上に流れに大きな違いが生じることに殆どの高校生が驚きの反応を示し、大学院生を質問攻めにする様子がとても印象的でした。